頭皮を叩くと育毛に良いという、とんでもない風説が幅をきかせていた時代がありました。

ブラシなどで、1日300回以上も頭皮を叩くのを日課にしていた人もいたらしいです。

しかし、頭皮を叩いても毛細血管を含む皮下組織を傷つけ、ときには破壊してしまうだけで発毛や育毛が促進されることはないそうです。

そればかりか、皮下組織が傷ついたり破壊された頭皮の脱毛は、言うまでもなく回復困難に陥ってしまうので、絶対に頭皮を叩いてはいけないらしい。

また洗髪不足と頭皮の肌荒れいう単純な要因で起きた脱毛を、育毛剤浸透器具の使用や、高周波などの電気治療、植毛術、などの間違っ育毛方法で、皮下組織の損傷、破壊、変質といった、より深刻で回復困難な脱毛へと急速に進行させてしまうこともあるそうです。

2003年には皮脂が脱毛の要因であるという、間違った風説が蔓延した結果、1日に何度も洗髪する人や、1回のシャンプー時間が5分以上と言う人、なかには10分以上も洗い続けるといった人など、シャンプーのし過ぎなどで脱毛になってしまう人が続出しましたね。

皮脂は私たちの髪の毛と頭皮を守るために分泌される大切な成分であって脱毛の要因ではないそうです。

また、アロエの汁やみかんなどの果汁を頭皮に塗ると育毛に良いという冗談のような育毛法がまことしやかに流布され、この風説を真に受けた人たちが、真剣に実行してしまったんですよね。

頭皮に塗り付ける素材は、その時々と人によって様々に変わり、みかん、りんご、黒ゴマ、アルコール、きなこ、どくだみ、よもぎ等々、多種多様で、困ったことにこれら風説は今も根強く残っている感じです。

しかし塗り付ける素材が問題なのではない感じです。

いかなる素材であっても頭皮に直接売りつけると、汚れに変わるか肌荒れのもとになるだけで、育毛の助けになることはないらしいです。

頭皮に肌荒れなどのトラブルがあると順調な発毛、育毛が望めないばかりか、次第に抜け毛、脱毛が進行する。

頭皮への過剰なケアは、トラブルのもとになるだけかもしれませんね。

2007年ごろからついに薬害による脱毛が全体の半数を超える事態になったそうです。